農林省

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補助金（１４９）−（２１６）

（１４９）−（１９９） 　公共事業に対する国庫補助金等の経理当を得ないもの

（一般会計）	（組織）農林本省	（項）土地改良事業費（項）農用地開発事業費（項）農業施設災害関連事業費（項）農業施設災害復旧事業費（項）昭和４２年発生農業施設災害復旧事業費（項）昭和４１年発生農業施設災害復旧事業費
	（組織）林野庁	（項）林道事業費（項）山林施設災害関連事業費（項）昭和４２年発生山林施設災害復旧事業費
	（組織）水産庁	（項）漁港施設費（項）海岸事業費（項）漁港施設災害復旧事業費（項）特別失業対策事業費

　地方公共団体、土地改良区、森林組合等が施行した土地改良、治山施設、林道開設、漁港修築および災害復旧等の工事に対する国庫補助金または国庫負担金（以下「国庫補助金」という。）は土地改良法（昭和２４年法律第１９５号）、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律（昭和２５年法律第１６９号）等に基づいて交付されるものである。

　しかして、全国の工事箇所１０６，３８８のうち北海道ほか３７都府県につきその３．３％に相当する３，５３１箇所（工事費３１，４６６，１８５，５５９円、国庫補助金１８，９６７，９２３，０４９円）を実地に検査したところ、国庫補助金の経理当を得ないと認められたものが、秋田県ほか２５府県において、不当と認めた工事費に対する国庫補助金相当額（一部未交付分を含む。）が１工事につき１０万円以上のもので７０工事２６，００９，８７０円ある。

　公共事業関係国庫補助金の経理については、不当と認めた事例を毎年度の検査報告に掲記して注意を促してきたところであり、検査の結果からみて関係当局の努力の跡が認められるが、依然として災害復旧工事において不当な事例が多数見受けられることにかんがみ、これら工事の適正な施行についてなお一層の配慮を要するものと認められる。

　いま、前記７０工事の不当の態様についてみると、

（ア）　コンクリート工事においては、井ぜきのえん体の工事で、純コンクリートで施行することとなっているのに岩くずを中詰めとし配合の悪いコンクリートで被覆しまたは粗悪な玉石コンクリートで施行しているもの、井ぜきのえん体、林道の土留め擁壁等の工事で、配合の悪いコンクリートで施行し、その練混ぜおよびつき固めも十分でなかったため内部に多くの空げきを生じていたり、すでに内部に水が浸透したりしているもの、水路の底張りの工事等で、厚さが不足しているばかりでなく、配合の悪いコンクリートで施行し、そのつき固めも十分でなかったため容易に破砕されるものなど５１工事国庫補助金相当額１８，４５８，３９１円

（イ）　石積み工事および石張り工事においては、石積みおよび石張りの施行が粗雑なばかりでなく、胴込めや裏込めのコンクリートは配合の悪いもので少量を施行しているものなど１３工事国庫補助金相当額３，９０３，６４５円

（ウ）　その他の工事においては、井ぜきのえん体玉石コンクリート工事で、玉石を多量に使用しその配列も粗雑となっているばかりでなく、コンクリートは配合の悪いもので施行しそのつき固めも十分でなかったため内部に多くの空げきを生じているもの、井ぜきの付帯護岸鉄線じゃかご工事で規格外の小径のぐり石を詰石として使用しているものなど６工事国庫補助金相当額３，６４７，８３４円となっている。

　しかして、不当と認めた工事費に対する国庫補助金相当額が１工事につき２０万円以上のものをあげると次表のとおり５１件２３，０５０，９８７円である。

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