ページトップ
  • 昭和43年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の事項

農林省


(124) 昭和43年発生災害復旧事業の事業費決定額を減額させたもの

会計名 一般会計
部局等の名称 農林省
災害復旧工事数 青森県十和田市豊良水路災害復旧工事等70工事
上記に対し農林省が決定した災害復旧事業費 525,201,000円

 上記の70工事の災害復旧事業費について、適正なものに修正する必要があると認めて当局に対し注意したところ、41,074,000円(国庫補助金相当額36,793,000円)を減額是正する旨の回答があった。
 これは、青森ほか8県で全国の災害復旧工事数25,045(災害復旧事業費21,932,046,000円)のうち5.9%に当たる1,494(災害復旧事業費3,892,545,000円)について検査した結果である。
 いま、これを県ごとに集計して掲げると、別表のとおりである。

(説明)
 この災害復旧事業費は、昭和43年中に発生した農業施設、山林施設、漁港施設の災害の復旧事業として地方公共団体、土地改良区、森林組合等が申請したものを、農林省が審査のうえ補助の対象として決定したものである。
 しかして、前記の減額是正する旨の回答があった70工事41,074,000円の内訳は、農業施設の災害復旧60工事35,005,000円、山林施設の災害復旧3工事1,692,000円、漁港施設の災害復旧7工事4,377,000円であり、また、これらを態様別にみると、次のとおりである。

1 工事の設計が過大になっていると認められるもの
 井堰(ぜき)の堰(えん)体および水たたき、水路および道路のコンクリートブロック練積みや石垣等の復旧工事で、背後地や河床等の状況からみて延長や高さ等を不必要に大きく設計しているもの、小断面の水路工事で、根入れを浅くしてコンクリート三面張りで復旧しても差しつかえない護岸をコンクリートブロック練積みとしているもの等

36工事 18,922,000円(国庫補助金相当額16,638,000円)

2 工事費の積算が過大になっていると認められるもの
 井堰の護床工および水路護岸等の復旧工事で、資材の単価等を取り違えたり、捨石量等の計算を誤ったり、労務等の標準能率の適用を誤ったりしているもの、ため池の築堤工事等で、機械の組合せや機種の選定が適切でなかったため不経済になっているもの等

34工事 22,152,000円(国庫補助金相当額20,155,000円)

 

類別
県名
農林省が決定した災害復旧事業費 左のうち検査したもの 減額させた工事費
設計過大 積算過大
工事数 金額 工事数 金額 工事数 金額 工事数 金額 工事数 金額

青森県

3,095
千円
4,189,444

140
千円
1,168,417

3
千円
1,264

10
千円
10,596

13
千円
11,860
新潟県 1,071 1,424,939 167 504,710 4 2,954

4 2,954
長野県 1,315 1,058,830 231 368,213 1 448 6 1,736 7 2,184
岐阜県 1,356 929,153 178 320,651 13 3,636 7 2,679 20 6,315
静岡県 1,389 947,735 178 309,041 1 576 3 1,742 4 2,318
島根県 898 568,219 179 254,037 3 843 2 1,030 5 1,873
愛媛県 1,144 1,008,483 211 339,408 2 1,454 3 2,751 5 4,205
宮崎県 1,371 1,212,689 128 410,690 7 6,825 1 336 8 7,161
鹿児島県 637 701,760 82 217,378 2 922 2 1,282 4 2,204
12,276 12,041,252 1,494 3,892,545 36 18,922 34 22,152 70 41,074

 

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 1

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 2

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 3

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 4

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 5

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 6

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 7

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 8

農林省 | 昭和43年度決算検査報告 | 9