会計名及び科目 | 一般会計 (組織)農林水産本省 (項)農業構造改善対策費 |
部局等の名称 | 農林水産本省 |
補助の根拠 | 予算補助 |
事業主体 | 北海道勇払郡早来町 |
補助事業 | 新農業構造改善 |
補助事業の概要 | 集落環境施設を整備するため、昭和57年度に多目的研修集会施設(木造平家建て1棟420m2 )を設置したもの |
事業費 | 48,865,000円 |
上記に対する国庫補助金交付額 | 24,432,000円 |
不当と認める事業費 | 38,318,110円 |
不当と認める国庫補助金交付額 | 19,158,288円 |
1 補助事業の概要
この補助事業は、北海道勇払郡早来町が、早来南部地区において地域農業の再編と活力ある農村地域社会の形成に資することを目的として行う新農業構造改善事業の一環として、昭和57年10月に、同町遠浅地内に木造平家建ての多目的研修集会施設1棟420m2 を事業費48,865,000円(国庫補助金24,432,000円)で設置したものである。
この多目的研修集会施設は、各種の研修や集会を通じて酪農経営の改善、地域の生活文化の向上及び地域住民の交流を図るため、牛乳の乳質検査実習、料理講習、保健衛生相談、各種会合等を行う計画で設置したもので、営農実習室(48m2 )、調理実習室(84m2 )、生活研修室(51m2 )、大集会室(97m2 )等からなるものである。
そして、補助金の交付決定に当たっては、耐用年数相当期間内に施設を無断で補助金の交付の目的に反して使用したり、譲渡したりなどしてはならないとの条件が付されている。
2 検査の結果
多目的研修集会施設の管理運営状況について検査したところ、早来町では、上記の計画にもかかわらず、次のように補助の目的外に使用させていた。
(ア) 営農実習室等を、設置直後の57年11月から、胆振東部乳牛検定組合にその業務である農家所有牛の乳成分検査等の施設として使用させていた。また、調理実習室等を、同じく57年11月から、胆振東部生乳共販運営委員会にその業務である生乳の販売等の施設として使用させ、さらに60年4月からは、胆振酪農専門農業協同組合にもその事務所として使用させていた。
(イ) その後、平成2年4月に、施設を無断で遠浅酪農組合に無償で譲渡して、施設のすべてを同組合の関連団体である上記3団体の事務所等として補助の目的外に使用させている。
したがって、昭和57年11月から平成2年4月の施設譲渡時までの目的外使用部分(220m2 )に係る施設の償却費相当額と譲渡時における施設の残存価額との合計38,318,110円に対する国庫補助金相当額19,158,288円が不当と認められる。