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  • 平成11年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第7 農林水産省|
  • 不当事項|
  • 補助金(159)−(167)

補助金


(164)農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業の実施に当たり、残土処理工費の積算を誤ったため、工事費が割高となっているもの

会計名及び科目 一般会計  (組織)農林水産本省
  (項)農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業費
部局等の名称 東海農政局
補助の根拠 土地改良法(昭和24年法律第195号)
補助事業者
(事業主体)
三重県
補助事業 農林漁業用揮発油税財源身替農道整備
補助事業の概要 農道を新設するため、平成9年度に岩堀削工、残土処理工等を施工するもの
事業費 83,121,150円
上記に対する国庫補助金交付額 41,560,575円
不当と認める事業費 5,012,700円
不当と認める国庫補助金交付額 2,506,350円

1 補助事業の概要

 この補助事業は、三重県が、農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業の一環として志摩郡浜島町磯部浜島地区において農道(延長140.0m、幅員7.0m)を新設するため、平成9年度に岩掘削工、残土処理工等を工事費83,121,150円(国庫補助金41,560,575円)で実施したものである。
 このうち岩掘削工は、切土箇所において地山の軟岩等を路床面まで掘削するものであり、また、残土処理工は、掘削した岩を集積し、ダンプトラックに積み込み、処分場まで運搬するものである。
 上記工事費のうち、岩掘削工費については、同県制定の積算基準等に基づき、軟岩15,449m3 を32t級リッパ装置付ブルドーザで掘削する作業に係る費用として5,468,946円を計上するなどして、計14,214,847円と積算していた。また、残土処理工費については、上記作業で掘削した軟岩を21t級ブルドーザで集積する作業に係る費用として押土費3,727,580円を計上するなどして、計32,155,753円と積算していた。

2 検査の結果

 検査したところ、残土処理工費の積算が次のとおり適切でなかった。
 すなわち、積算基準によれば、リッパ装置付ブルドーザによる軟岩掘削の歩掛かりは、リッパ装置で軟岩を掘削して破砕した状態にする作業と破砕した軟岩を同ブルドーザで集積する作業の複合作業の歩掛かりとされているのに、同県では、残土処理工費の積算に当たり、この歩掛かりには破砕した軟岩を集積する作業の歩掛かりは含まれていないと誤認して、上記のとおり、ブルドーザによる押土費3,727,580円を重複して計上していた。
 このような事態が生じていたのは、同県において、積算基準の理解及び工事費の積算に対する審査が十分でなかったことなどによると認められる。
 したがって、上記の重複して計上されていたブルドーザによる押土費を除外して正しい残土処理工費を積算すると28,428,173円となる。
 上記により工事費を修正計算すると、工事費総額は78,108,450円となり、本件工事費はこれに比べて5,012,700円割高となっており、これに係る国庫補助金相当額2,506,350円が不当と認められる。

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