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  • 平成8年度|
  • 第2章 個別の検査結果|
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  • 第11 建設省|
  • 不当事項

補助金


(282) 公営住宅建設事業費補助金の交付額の算定が適切でなかったため、補助金が過大に交付されているもの

会計名及び科目 一般会計 (組織)建設本省 (項)住宅建設等事業費
部局等の名称 山形県
補助の根拠 公営住宅法(昭和26年法律第193号)
事業主体 山形県
補助事業 公営住宅建設
補助事業の概要 地方公共団体が住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸するため、平成4年度から6年度までに公営住宅を建設するもの
事業費 1,976,379,030円
国庫補助基本額 1,549,638,000円
上記に対する国庫補助金交付額 774,819,000円
不当と認める国庫補助金交付額 22,003,000円
 上記の補助金の交付申請に当たり、階数が異なる建物が接合されて,1棟の建物となっているのに、誤って高い方の建物の階数に対応する1戸当たり工事費を全戸数に乗ずるなどして補助金額を算定していたため、国庫補助金22,003,000円が過大に交付されていて不当と認められる。

1 補助事業の概要

 この補助事業は、山形県が、公営住宅法(昭和26年法律第193号)に基づき、平成4年度から6年度までに、県営小白川団地ほか1団地(高層耐火構造等2棟)の公営住宅計89戸の建 設を、事業費1,976,379,000円(国庫補助基本額1,549,638,000円、国庫補助金774,819,000円)で実施したものである。
 補助金の額は、住宅の構造、階数、1戸当たり標準床面積等の各区分により、建設大臣が毎年度定める公営住宅の1戸当たりの主体工事費及び附帯工事費(以下「工事費」という。)に、建設戸数を乗ずるなどして国庫補助基本額を算定し、これに補助率を乗じて算定することとされている。
 そして、1棟の建物が階数の異なる建物を接合したものとなっている場合には、階数の異なるそれぞれの建物の部分ごとに、その階数に対応する1戸当たり工事費に当該部分の戸数を乗ずるなどして国庫補助基本額を算定することになっている。

2 検査の結果

 検査したところ、同県では、国庫補助金の交付申請に当たり、小白川団地1棟62戸については、同団地の建物が9階建てであるとして、1戸当たり工事費を12,950,000円としていた。そして、これを基に62戸の工事費を算定するなどして、本件補助事業に係る国庫補助金を774,819,000円と算定していた。
 しかし、同団地の建物は、西側道路面に合わせるため一部地盤を切り下げた9階建て32戸と、これに雁行した8階建て30戸を接合したものであるので、この30戸については、8階建てに対応する1戸当たり工事費11,530,000円により算定すべきであった(参考図参照)
 したがって、これにより、適正な補助金額を算定すると752,816,000円(国庫補助基本額1,505,632,000円)となり、国庫補助金22,003,000円が過大に交付されていて、不当と認められる。

(参考図)

(参考図)

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