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  • 平成8年度|
  • 第2章 個別の検査結果|
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  • 第11 建設省|
  • 不当事項

補助金


(284) 土地区画整理事業の実施に当たり、建物解体工費等の積算を誤ったため、工事費が割高となっているもの

会計名及び科目 道路整備特別会計 (項)街路事業費
部局等の名称 東京都
補助の根拠 道路整備緊急措置法(昭和33年法律第34号)
事業主体 東京都立川市
補助事業 立川都市計画事業立川駅北口駅前土地区画整理
補助事業の概要 土地区画整理事業を施行するため、平成6、7両年度に、病院の付属建物等の解体工等を施工するもの
事業費 62,720,820円 (うち国庫補助対象額54,075,010円)
上記に対する国庫補助金交付額 27,037,505円
不当と認める事業費 18,771,000円 (うち国庫補助対象額16,004,000円)
不当と認める国庫補助金交付額 8,002,000円
 上記の補助事業において、建物解体工費等の積算を誤ったため、工事費が割高となっており、これに係る国庫補助金相当額8,002,000円が不当と認められる。

1 補助事業の概要

 この補助事業は、東京都立川市が、立川都市計画事業立川駅北口駅前土地区画整理事業の一環として、同市緑町及び曙町において、宅地の整地等を目的として、平成6、7両年度に、国立立川病院の付属建物等の解体工等を工事費62,720,820円(国庫補助対象額54,075,010円、これに対する国庫補助金27,037,505円)で実施したものである。

 上記の建物解体工等は、鉄筋コンクリート造の宿舎など6棟(延べ面積1,595.2m2 )及び木造の倉庫など3棟(同300.6m2 )等を大型ブレーカ等の機械により取り壊し、取壊し後の土地の整地等を行うものである。
 その工事費については、同市では、東京都制定の土木工事に適用する積算基準(以下「土木基準」という。)等に基づき、直接工事費を算出し、これに所定の率を乗ずるなどして算出した共通仮設費、現場管理費及び一般管理費等を加えて、計62,720,820円と積算していた。

2 検査の結果

 検査したところ、本件建物解体工等の工事費の積算が次のとおり適切でなかった。
 すなわち、建物の解体工事等の積算については、東京都では、建築工事に関する積算の基準(以下「建築基準」という。)を別途に制定し、これを適用することとなっている。この建築基準では、本件工事のように、建物の解体に係る費用が直接工事費の大部分を占める場合には、既設建物を取り壊すだけの単純な内容であることなどから、共通仮設費、現場経費及び一般管理費等について所定の方法により低減することとなっている。
 しかし、同市では、本件工事費の積算に当たり、建築基準に基づいて積算すべきであるのに、誤って前記のように土木基準を適用して積算していた。
 したがって、本件工事費を建築基準等に基づいて修正計算すると、工事費総額は43,949,124円となり、本件工事費はこれに比べて約18,771,000円(うち国庫補助対象額約16,004,000円)割高となっており、これに係る国庫補助金相当額8,002,000円が不当と認められる。

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