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  • 平成16年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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  • 不当事項

補助金


(205)地域防災対策総合治山事業の実施に当たり、治山事業において補助の対象とならない既存歩道の改修に係る工事費を補助の対象としていたもの

会計名及び科目 国有林野事業特別会計(治山勘定)
    (項)北海道治山事業費
    (項)道州制北海道モデル事業推進費
部局等の名称 林野庁
補助の根拠 森林法(昭和26年法律第249号)
補助事業者(事業主体) 北海道
補助事業 地域防災対策総合治山
補助事業の概要 荒廃山地における山地災害を未然に防止するため、平成16年度に土留工、歩道工等を施工するもの
事業費 166,248,600円
上記に対する国庫補助金交付額 91,436,729円
不当と認める事業費 14,092,327円
不当と認める国庫補助金交付額 7,750,780円

1 補助事業の概要

 この補助事業は、北海道が、地域防災対策総合治山事業(以下「治山事業」という。)の一環として、標津郡中標津町西町丸山西町地区において山地災害を未然に防止するため、平成16年度に土留工、法切工、既存歩道の改修等を工事費166,248,600円(国庫補助金91,436,729円)で実施したものである。
 このうち既存歩道の改修は、本件工事区域内の山林斜面を通る未舗装の既存歩道について、既設の階段、木橋を撤去するなどし、工事用の資機材の運搬等に必要な仮設道として利用した後、再び歩道として利用できるよう復旧することとして、歩道工(延長122.9m)、階段工(同81.6m)及び木橋(同4.5m)計209m等を施工するものである。

2 検査の結果

 検査したところ、次のとおり、適切とは認められない事態が見受けられた。
 改修の対象とした既存歩道209mについて、再び歩道として利用できるよう復旧することとしている状況についてみると、ほぼすべての区間において歩道路面を板状に成型した木チップ製のパネル(以下「木チップパネル」という。)により舗装したり、従前設置されていなかった区間も含めて大半の区間に手すりを設置したり、水路に新たに蓋を設置したりするなどとして設計し、施工していた。
 しかし、このうち終点側の136.1mについては、工事用の仮設道として利用されておらず、改修の必要はなく、補助の対象とは認められない。また、起点側の72.9mについては、工事用の仮設道として利用されていたものの、木チップパネルによる舗装、手すりや水路の蓋の設置など既存歩道の復旧の範囲を超えた工事は、本件治山事業としては適切でなく、補助の対象とは認められない。
 このような事態が生じていたのは、北海道において、当該治山事業の趣旨を十分理解していなかったことなどによると認められる。
 したがって、既存歩道のうち仮設道として利用されていない部分の改修等に係る工事費相当額14,092,327円については、補助の対象とは認められず、これに係る国庫補助金相当額7,750,780円が不当と認められる。

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