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  • 平成16年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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  • 不当事項

補助金


(208)トレーサビリティシステム導入促進対策事業で構築したシステムが稼動しておらず、補助の目的を達していないもの

会計名及び科目 一般会計 (組織)農林水産本省 (項)総合食料対策費
部局等の名称 関東農政局
補助の根拠 予算補助
補助事業者 千葉県
間接補助事業者(事業主体) 安全野菜栽培協議会
補助事業 トレーサビリティシステム導入促進対策
補助事業の概要 トレーサビリティシステムを構築するため、平成15年度にパーソナルコンピュータ等の機器等を導入するもの
事業費 53,277,126円
上記に対する国庫補助金交付額 25,370,000円
不当と認める事業費 53,277,126円
不当と認める国庫補助金交付額 25,370,000円

1 補助事業の概要

 この補助事業は、安全野菜栽培協議会(千葉県匝瑳郡野栄町(そうさぐんのさかまち))が、トレーサビリティシステム(注) 導入促進対策事業の一環として、青果物に関するトレーサビリティシステム(以下「システム」という。)を構築することにより消費者に対して安全・安心な青果物を供給するため、平成15年度にシステムの構築に必要なパーソナルコンピュータ、サーバ、ソフトウェア等の機器等を事業費53,277,126円(国庫補助金25,370,000円)で導入したものである。
 同協議会では、これらの機器等を導入するため、業者と請負契約を締結し、16年3月に機器等を導入し、システムの構築を完了したとして、同月に千葉県に実績報告書を提出し、これにより補助金の交付を受けていた。

2 検査の結果

 検査したところ、同協議会では、16年3月に同協議会の事務所にパーソナルコンピュータ等を導入するなどしてシステムを構築していたが、補助金を本件補助事業とは関係のない他の用途に使用し、機器等の導入に係る代金を業者に全く支払っていなかった。このため、上記の請負契約は解除され、システムが稼動しないまま機器等が業者に撤去されていた。
 このような事態が生じていたのは、同協議会において、補助事業の適正な実施に対する認識が欠けていたこと、同県において、本件補助事業の審査、確認及び同協議会に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。
 したがって、本件補助事業は、システムが稼動しないまま、導入した機器等が撤去されていて、消費者に対して安全・安心な青果物を供給するという補助の目的を達しておらず、これに係る国庫補助金25,370,000円が不当と認められる。

トレーサビリティシステム 食品の生産、加工、流通等の各段階で原材料の出所や食品の製造元、販売先等の記録を記帳・保管し、食品とその情報とを追跡及び遡及できるようにする仕組み

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