会計名及び科目 | 道路整備特別会計 (項)道路事業費 |
部局等の名称 | 大阪府 |
補助の根拠 | 道路法(昭和27年法律第180号) |
事業主体 | 大阪府 |
補助事業 | 一般国道309号道路改良 |
補助事業の概要 | 道路を新設するため、平成6年度から8年度までの間に、ブロック積擁壁工等を施工するもの |
事業費 | 179,748,500円 | (うち国庫補助対象額178,999,580円) |
上記に対する国庫補助金交付額 | 89,499,790円 | |
不当と認める事業費 | 5,749,000円 | (うち国庫補助対象額 5,725,000円) |
不当と認める国庫補助金交付額 | 2,862,500円 |
1 補助事業の概要
この補助事業は、大阪府が、一般国道309号道路改良事業の一環として、富田林市東板持地区において、道路を新設するため、平成6年度から8年度までの間に、土工、擁壁工等を工事費179,748,500円(うち国庫補助対象額178,999,580円、これに対する国庫補助金89,499,790円)で実施したものである。
上記擁壁工のうちブロック積擁壁工は、法面の崩落を防止するため、高さ0.45mから5mのコンクリートブロック積擁壁1,173.4m2
を築造するものである。
この擁壁の築造に当たっては、コンクリートブロックを積んだ後、その裏側の空隙に胴込めコンクリートを、また、擁壁の高さが1.5mを超える場合には胴込めコンクリートの背面に厚さ10cm又は15cmの裏込めコンクリートを打設することとしている。そして、胴込めコンクリート又は裏込めコンクリートと背後の地山との間には厚さ30cmの裏込め砕石の層を設けることとなっていることから、コンクリートの打設に当たっては裏込め砕石との間に型枠(以下「裏型枠」という。)を設置することとしている(参考図参照)
。
このブロック積擁壁工費については、同府制定の積算基準等に基づき、ブロック積工費、裏込めコンクリート工費、裏型枠工費等を合計して33,252,426円と積算していた。
2 検査の結果
検査したところ、ブロック積擁壁工費の積算が次のとおり適切でなかった。
すなわち、同府制定の積算基準によれば、裏型枠の設置に係る工費はブロック積工費及び裏込めコンクリート工費の中に含まれているのに、同府では、誤って上記のとおり別途に裏型枠工費を計上していたため、裏型枠工費8,548,219円を過大に積算していた。
したがって、上記の裏型枠工費を除外して正しいブロック積擁壁工費を積算すると、計24,708,485円となる。
上記により工事費を修正計算すると、積算過小となっていた残土処分費等3,622,385円を考慮しても、諸経費等を含めた工事費総額は173,998,930円(うち国庫補助対象額173,273,965円)となり、本件工事費はこれに比べて約5,749,000円(うち国庫補助対象額約5,725,000円)割高となっており、これに係る国庫補助金相当額2,862,500円が不当と認められる。