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  • 平成17年度|
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補助金


(289) トレーサビリティシステム導入促進対策事業で構築したシステムが運用されず、停止していて補助の目的を達していないもの

会計名及び科目
一般会計 (組織)農林水産本省 (項)総合食料対策費
部局等の名称
東北農政局
補助の根拠
予算補助
補助事業者
山形県
間接補助事業者
(事業主体)
山形県豚肉トレーサビリティ協議会
補助事業
トレーサビリティシステム導入促進対策
補助事業の概要
トレーサビリティシステムを構築するため、平成15年度にバーコード認証システム等を導入するもの
事業費
120,960,000円
 
上記に対する国庫補助金交付額
56,680,000円
 
不当と認める事業費
120,960,000円
 
不当と認める国庫補助金交付額
56,680,000円
 

1 補助事業の概要

 この補助事業は、山形県豚肉トレーサビリティ協議会(山形県山形市)が、トレーサビリティシステム(注) 導入促進対策事業として、消費者の食品に対する信頼や安心を確保するため、豚肉加工食品の生産から販売までのトレーサビリティシステム(以下「システム」という。)を構築することとし、平成15年度に、これに必要なバーコード認証システム、バーコードラベリングシステムを構成する機器等を事業費120,960,000円(国庫補助金56,680,000円)で導入したものである。
 同協議会は、食品会社等5者で構成されており、これら会社の工場等に本件機器等を設置し、山形県産の豚について年間飼育頭数2万頭を対象として、豚肉加工食品の生産履歴・加工流通情報を入力し、これを消費者に提供することとしていた。

2 検査の結果

 この補助事業について、実績報告書等により本件システムの利用状況等を検査したところ、次のとおり、適切とは認められない事態が見受けられた。
 すなわち、同協議会では、導入した機器等の一部しか設置しておらず、残りの機器等は倉庫に保管されたままとなっていた。また、生産履歴・加工流通情報の入力については、豚肉加工食品に加工した豚11頭相当分について行っていたにすぎず、その後、豚肉加工食品の販売が不振であったことなどから、本件システムの運用を停止し、設置した機器等についても、そのほとんどを撤去していた。
 このような事態が生じていたのは、同協議会において、補助事業の適正な実施に対する認識が欠けていたこと、山形県において、本件補助事業の審査、確認及び同協議会に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。
 したがって、本件補助事業は、消費者の食品に対する信頼や安心を確保するため構築した本件システムが運用されずに停止していて補助の目的を達しておらず、これに係る国庫補助金56,680,000円が不当と認められる。

 トレーサビリティシステム 食品の生産、加工、流通等の各段階で原材料の出所や食品の製造元、販売先等の記録を記帳・保管し、食品とその情報とを追跡及び遡及できるようにする仕組み


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