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  • 昭和40年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第6節 各所管別の事項

農林省


(136) 道路工事の施行にあたり敷砂利等の価格を過大に積算したため工事費が高価と認められるもの

 (一般会計) (組織)農林本省 (項)農用地開発事業費

 東北農政局で、昭和40年8月、指名競争契約により株式会社留岡組に猿ケ石開拓建設事業第1号幹線道路第2工区第2次工事を23,900,000円で請け負わせ施行しているが、道路に使用する敷砂利等の価格の積算が適切を欠いたため予定価格が過大となり、ひいて工事費が約350万円高価となっていると認められる。
 本件工事は、幅員6メートル、延長3,739メートルの開拓道路の敷砂利、橋りょう等を施行するもので、その予定価格23,940,000円についてみると、敷砂利等に使用する砂利、ぐり石、洗砂計7,150立方メートルについては、40年4月、当局が岩手県南砂利業協同組合から見積価格を徴したところ、種目別立方メートル当り、採取場渡し価格300円から700円、持込価格4キロメートルまでは650円から1,150円、1キロメートルを増すごとに20円を加算することとなっているにもかかわず、上記持込価格を十分検討しないで採取場渡し価格だけを採用し、運搬はすべて運送業者に請け負わせることを建前とした運搬費(運搬距離13.5および14キロメートル)を加算して立方メートル当り1,200円から2,048円計9,549,201円と積算している。
 しかしながら、前記見積の持込価格は、本院の調査によると本地域における通常の取引価格と認められるものであるから、採取場渡し価格に運搬を運送業者に請け負わせることを建前として運搬費を加算した高価な価格によることなく、低廉な前記見積の持込価格を採用して積算すべきであったと認められる。
 いま、仮に上記により工事費を再計算すると、砂利等7,150立方メートルに要する経費は種目別立方メートル当り850円から1,540円計6,932,303円で足り、その他の工事費を合わせると総額20,369,000円となり、本件工事費はこれに比べて約350万円高価となっていると認められる。

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