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  • 昭和40年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第6節 各所管別の事項

農林省


保険 (157)−(170)

(157)−(166)  農業共済保険事業の運営が適切でないもの

 (農業共済再保険特別会計)

 農業共済保険事業の運営が適切を欠いている事例については、毎年度の検査報告に掲記してその適正を図るよう注意してきたところである。昭和41年においては、農作物共済に関し北海道ほか10府県の85農業共済組合および4町村(共済金1,260,049,395円)について調査を行なったところ、共済金の一部を組合員等に支払わず、これをそのまま共済掛金、賦課金、組合業務費に充当したり、共済金を補償対象外の組合員を含め引受面積割等で配分したりしているなど共済金の経理当を得ないと認められるものが21組合および1町において254,059,695円(国庫負担推定額1億3976万余円)あり、これを不当の態様別に示すと次表のとおりである。

府県名 調査済共済組合等数 調査済共済金額 共済金の一部を組合員等に支払わないもの 共済金を補償対象外の被害3割未満のものを含めて配分しているもの
組合等数 共済金額 組合等数 共済金額 組合等数 共済金額

青森県

6

49,467,700



2

11,157,200

2

11,157,200
茨城〃 6 96,054,630 1 7,389,936

1 7,389,936
三重県 7 78,201,739 1 21,702,801

1 21,702,801
大阪府 14 90,314,762

4 22,686,964 4 22,686,964
奈良県 5 82,700,910 1 3,373,558

1 3,373,558
和歌山〃 10 148,318,044 1 14,454,340 1 7,444,200 2 21,898,540
徳島〃 6 88,345,437 1 18,332,660

1 18,332,600
香川〃 12 265,749,092 2 87,364,833 2 20,605,353 4 107,970,186
愛媛〃 8 98,979,784 4 21,802,503 1 8,406,458 5 30,208,961
熊本〃 11 68,478,807

1 9,338,949 1 9,338,949
85 1,066,610,905 11 174,420,571 11 79,639,124 22 254,059,695

 これら不当に経理された共済金のうち、正規の基準によらないで交付したものが166,113,497円、未収の掛金、賦課金等に充てているものが9,889,888円あり、また、残額78,056,310円を目的外に使用している。
 しかして、調査の結果判明したもののうちには、保険金請求に際し、架空に引き受けていた耕地にも被害があったこととして被害報告を行なったもの、共済金の大部分を別途に経理してこれをそのまま掛金、賦課金に充当し、組合員からは掛金、賦課金を全く徴収していないものも見受けられ、共済金を目的外に使用したものが1組合等当り20万円以上のものをあげると次表のとおり10件78,032,430円あり、これらのうちとくに不当と認められる事例は次のとおりである。

(1) 茨城県筑波郡大穂町吉沼農業共済組合で、39年産水稲、陸稲および麦共済金3,072,156円、40年産水稲、陸稲および麦共済金4,317,780円計7,389,936円を損害評価書どおり支払ったこととしているが、実際は部落ごとに組合独自の基準により6,414,600円を配分し、これから40年産麦共済掛金、賦課金888,845円を部落ごとに一括差し引き、5,525,755円をその後の使途を一任のうえ部落代表に交付しただけで、残額975,336円は従前からの別途保有額および預金利息を合わせ別途に経理し、大部分を業務費等に使用し、残余は預金で保有していた。

(2) 香川県仲多度郡仲南村農業共済組合で、39年産水稲および麦共済金19,927,517円、40年産水稲および麦共済金19,363,960円計39,291,477円を損害評価書どおり支払ったこととしているが、実際は引受面積割で24,524,515円を交付しただけで、残額14,766,962円は従前からの別途保有額および預金利息2,118,760円を合わせ別途に経理し、一部を40年産水稲、麦等の共済掛金、賦課金および39、40両年度の建物共済掛金に充て、残余は将来の掛金、賦課金の財源として保有しており、組合員からは掛金、賦課金を全く徴収していない。

(3) 愛媛県越智郡大西町西越農業共済組合で、39年産麦共済に関し、作付けが行なわれていない耕地149町7反を含め同麦の引受面積を495町9反として県農業共済組合連合会に引受の通知を行ない、同連合会から前記149町7反のうち21町9反についての架空の減収量26,556キログラムを含め185,920キログラムと損害の認定を受けて保険金3,346,560円(うち架空の減収量に対する保険金相当額478,008円)を受領している。
 しかして、同麦共済金3,481,145円を損害評価書どおり支払ったこととしているが、実際は339町8反に対し均等割で3,029,422円を交付しただけで、残額451,723円は従前からの別途保有額を合わせ別途に経理し、これを39年産水稲、40年産麦共済掛金、賦課金の一部および39年度建物共済掛金ならびに業務費等に使用していた。

農林省の図1

 備考 共済目的欄中、39、40はそれぞれ39年産、40年産を略したものである。

農林省 | 昭和40年度決算検査報告 | 1

農林省 | 昭和40年度決算検査報告 | 2

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